GASの限界を感じて、非エンジニアの私がAIと「モダンなアプリ開発」に挑んだ記録
2026.02.12

「Google Apps Script(GAS)とスプレッドシートがあれば、何でも作れる!」
そう思っていた時期が、私にもありました。
手軽に、無料で、自分たちのやりたいことが形になる。GASは本当に素晴らしいツールです。しかし、実運用を始めようとすると、避けては通れない**「壁」**にぶつかりました。
読み込み・書き込みがとにかく遅い。
データが増えると動作が不安定になる。
「本番稼働」として自信を持って公開するには、少し心許ない。
「もっとサクサク動く、ちゃんとしたアプリにしたい。でも、自分には専門知識なんてないし……。」
そんな私が、AIという最強の相棒(壁打ち相手)を連れて、全く未知の世界である「モダンな開発環境」へ引っ越しを決意した物語をお話しします。
1. 呪文のような「横文字」との格闘
いざ「今のアプリを新しく作り直したい」とAIに相談すると、返ってくるのは見たこともない英語や横文字の嵐でした。
「Next.jsを使いましょう」「データベースはSupabaseが最適です」「認証はAuth.jsで……」
正直、最初は何を言っているのかさっぱり分かりませんでした。
でも、ここで諦めたら今まで作ってきたものが無駄になってしまう。私はAIを「先生」というより「一緒に汗をかくパートナー」として、徹底的に対話を繰り返しました。
「今の状況はこう」「課題はこれ」「理想はこうしたい」。
一つ一つのタスクを切り出し、何をすべきかリストアップしてもらう。分からない言葉が出てくるたびに、「それってどういう意味?」「中学生でもわかるように教えて」と食らいつきました。
2. 最も注意したのは「今の仕様を忠実に移植すること」
今回の挑戦で、私が一番気をつけたことがあります。
それは、**「AIに先走らせないこと」**です。
AIはとても優秀です。放っておくと「一般的にはこう作るのが正解ですよ」と、勝手に「それっぽい、でも今までとは違う何か」を爆速で作り上げてしまいます。
しかし、私がやりたかったのは「今までGASでコツコツ積み上げてきた機能やロジックを、そのまま新しい環境へ移すこと」。これを怠ると、せっかく使い勝手を調整してきた機能が全部消えてしまうという恐怖がありました。
私が徹底した「現状の棚卸し」
まずは、今のGASのコード、画面の構成、データの流れをAIに正確に読み取らせることから始めました。
現状の可視化: 既存のコードを全てAI(Cursorなどのツール)に読み込ませ、「何がどう動いているか」を正確に把握させる。
忠実な設計: 「勝手にアレンジしないで、まずは今のロジックを正確にデータベースへ落とし込んで」と釘を刺す。
段階的なタスク: いきなり全部作るのではなく、一歩ずつ「移植」ができているか確認しながら進める。
この「地味な下準備」こそが、失敗しないための最大のポイントでした。
3. 出来上がってきた「新しい姿」
AIと格闘した結果、私のアプリは以下のように生まれ変わろうとしています。
項目以前(GAS/スプレッドシート)これから(Next.js/Supabase)データの保存スプレッドシート本格的なデータベース(Supabase)画面の動き読み込みが遅く、もっさりサクサク動くモダンな操作感セキュリティ共有設定に頼る部分が多かった行単位でガチガチにガード(RLS)計算ロジックGASの中で複雑に絡み合っていた整理されたTypeScriptコードに移植
特に、GASで苦労して書いた「複雑な計算ロジック」が、新しい環境でピタリと動いた時の感動は忘れられません。AIに「この計算式は絶対に崩さないで!」としつこく言い続けた甲斐がありました。
最後に:非エンジニアでも「壁」は越えられる
「エンジニアじゃないから無理」
「英語ばかりで意味がわからない」
そう思って、GASやExcelの限界で立ち止まっている人は多いかもしれません。でも、今はAIがあります。
もちろん、楽ではありませんでした。何回もエラーが出て、何回もAIと喧嘩(?)しました。でも、**「今の現状を正確に伝えること」と「移植を丁寧に行うこと」**さえ諦めなければ、道は開けます。
もしあなたが、大切に育ててきた「手作りアプリ」の限界に悩んでいるなら、一度AIを捕まえて「壁打ち」を始めてみてはいかがでしょうか?
この記事は note にも掲載しています:note で読む
