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「AIなら作れる」という甘い罠。素人が本格アプリ開発に足を踏み入れた試行錯誤の記録

2026.02.07

こんにちは。普段はビジネスの現場で「なぜそのツールが必要なのか?」という上流の深掘りを生業にしています。その「ついで」に、Googleのノーコード・ローコードツールを組み合わせて、ちょっとした便利ツールをプレゼントする……そんな「おまけ」のような仕事をこれまで続けてきました。

それが私のバリューの源泉であり、喜んでもらえるポイントでもありました。

……あの日、あの講演会で相談を受けるまでは。

今回は、AIという強力な相棒を手に入れたと勘違いした私が、プロのエンジニアが作り上げる「アプリケーション」というものの凄まじさを身に染みて知ることになった、現在進行形の迷走記をお届けします。


1. 始まりは「Geminiならいけるかも」という勘違い

相談されたのは、これまでの「Google Apps Script(GAS)でちょっと自動化」のレベルを遥かに超えた、本格的なアプリケーションが必要な課題でした。

普通なら「いや、それは私には無理です」とお断りする案件。でも、ふと思ってしまったのです。

「最近のAI(Gemini)なら、何か気の利いたコードをサクッと出してくれるんじゃないか?」

それが運の尽き、もとい、長い旅の始まりでした。

2. 膨れ上がるコードと、高まる期待値

最初は簡単だったんです。Geminiに「こんなことがしたい」と投げれば、GASとHTMLがパッと出てくる。
スプレッドシートをデータベース代わりにすれば、それっぽいモックアップが動く。

それを相談者に「こんな感じですかね?」と見せたところ、想像以上に喜ばれてしまいました。

  • 「すごい!これですよ!」

  • 「これも追加できますか?」

  • 「ここ、もっとこうしたいです!」

喜んでもらえると、つい応えたくなるもの。
しかし、機能を追加するたびに、1つだったファイルは数千行の巨大な塊になり、少し修正するだけで別の場所が壊れる「バグの連鎖」が始まりました。

3. 「開発環境」という底なし沼へ

AIにコードをコピペして聞き続けるのも限界。そこでAIに相談すると、こんなアドバイスが。

「VS CodeやCursorなどのエディタを使ったほうがいいですよ。リファクタリングしましょう」

そこから私の環境は激変しました。

段階導入したもの起こったこと
Step 1Cursor Pro
AI搭載エディタ。便利すぎて即上限、Pro Plusへ昇格。
Step 2API連携Claude 3.5 Sonnetなどを重量課金で使用。
Step 3コスト爆増1時間に10ドル、20ドルと消えていくお金。
Step 4デプロイ自動化毎回の手動反映に耐えられず、AIに環境構築を頼む。

「リファクタリング(コードの整理)」をするだけでトークンを消費し、バグを直そうとしてさらなる泥沼にはまる。**「AIがあれば何でもできる」のではなく、「AIがあればとりあえず着手はできるが、完成させるのは地獄の作業」**だという現実に直面しました。

4. 「普通のアプリ」は、奇跡の結晶だった

今、痛切に感じているのは、私たちが普段当たり前に使っているアプリがいかに凄いかということです。

  • データベースの壁: スプレッドシートではトランザクション(同時処理)に限界がある。

  • ドメインの壁: GASのしょぼいURLではなく、ちゃんとした住所を持たせたい。

  • インフラの壁: Webで動くようになれば、次は「アプリ化(App Store登録)」の足音が聞こえる。

プロのエンジニアが、どれほどの専門知識と責任感を持って「普通に動くもの」を作っているのか。そのレベルの高さに、ただただ圧倒されています。


教訓:
AIは魔法の杖ではない。強力な加速装置だが、ハンドルを握るのは自分だ。

正直、まだ完成していません。普通に動くことの難しさと戦っています。

でも、この試行錯誤そのものが、ビジネスを深掘りする私の本業にも、新しい視点を与えてくれている気がします(と思わないとやってられません!)。

この泥臭い開発記、また進展(あるいは玉砕)があったら共有しますね。

続く。

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